昔ながらの知恵で涼をとる
こんにちは!毎日毎日、暑い日が続きますね。。。
かき氷やプールでは到底太刀打ちできないこの暑さ、こんな時は暑い夏にぴったりな「怪談」で涼みませんか?
薬で顔がただれてしまうお岩さんや1枚…2枚…とお皿を数えるお菊さん、亡霊でありながらこの世の男性を愛し最終的にあの世へ連れて行ってしまうお露さん。
江戸時代の女の人たち、こわくない!?!?!?
ということで、今回は最も有名であろう四谷怪談ゆかりの地を巡るツアーです。
その前にこの怪談のおさらいを・・・
四谷怪談とは元禄時代に起きたとされる事件をもとに創作された怪談です。
主な登場人物は四谷左門町に住む田宮伊右衛門と妻のお岩。伊右衛門は婿養子の身でありながら上司の娘と不倫して子をもうけてしまいます。そのことを知ったお岩は発狂して失踪。その後伊右衛門の関係者が続々と祟られるというストーリーです。
この怪談、江戸時代後期に活躍した歌舞伎狂言の作者、鶴屋南北の怪談狂言や三遊亭圓朝の落語が有名で、折に触れて舞台化や映画化されているため様々なバリエーションが存在するのも特徴です。
・岩が毒薬によって顔半分が醜くはれ上がったまま髪を梳き悶え死ぬところ
・岩と小平(岩と密通したことにした)の死体を戸板1枚の表裏にくぎ付けにしたのが漂着し、伊右衛門がその両面を反転してみて執念に驚く場面
・蛇山の庵室で伊右衛門がおびただしい数の鼠と怨霊に苦しめられるところ
の3つが主な見どころ。想像するだけで体が冷えてきませんか?
なんでも、江戸時代に不倫した男女が戸板に釘付けされ神田川に流されたということが実際にあったそうで、そこからの着想のようなのですが・・・男女関係のもつれの恐ろしさは江戸時代から変わってないようですね。本当に怖いのは人間なのかもしれません。
さて、大江戸今昔めぐりのアプリを片手に、お岩さんにゆかりのある神社に参りましょう。丸の内線四谷三丁目駅から徒歩5分ほど。
大きな通りを歩いていくのですが、古地図と見比べてみると道路の拡張はあるものの江戸時代から町の骨格は大きく変わっていないようです。
それにしても四谷はお寺が多いですね。
田宮神社自体は移設をして今の場所にあるため、江戸時代の地図では場所が違っているんですね。(画面下の真ん中あたり)
大通りから一本入った住宅街に入ると見えてきました、於岩稲荷田宮神社。
夕暮れ時なのもあり少し怖い雰囲気が出ています。
四谷左門町にある、この於岩稲荷田宮神社は、旧田宮家の屋敷跡に所在するといわれています。
映画などで四谷怪談を上演する際は事前にここへ参拝しないと事故が起きるといわれていて、出演者は参拝を欠かさないそうです。ブログを書くにあたってもきちんと参拝しないといけませんね。
本殿には勇気が出るようなお言葉が用意されていて、好きなものをお守りとして持ち帰ってよいことになっていました。定期的に参拝してその時々で自分の選ぶ言葉を比較すると心の移り変わりがたどれるとのことでしたので、これから節目節目に参拝したいと思います。
田宮神社の斜め前には陽運寺という、これもまたお岩さまを祀ったお寺があります。こちらの本堂にはお岩さまの木像が安置されています。
お岩さまの木像は江戸時代からあるものだそう。
実際のお岩さんは良妻賢母だったともいわれており、悪縁を断ち、良縁へつなげてくれるということで古くから女性の守り神として信仰を集めてきたそうです。
私もお岩さんパワーにあやかるため、たっぷりとお水をかけ、お岩さんゆかりの井戸にもお参りしてきました。
ついでですが、こちらは於岩稲荷から徒歩7分ほどの須賀神社の裏の階段です。
大ヒットアニメ「君の名は。」のラストシーンの舞台となり、一躍有名になりました。
ブログのテーマは江戸の怪談、これは現代の階段。。。
場も冷えたところで残暑も元気に乗り切りましょう!